X-Y理論
アメリカの経営学者D.マグレガーは、X理論、Y理論を提唱しました。
X理論とは、人間は生まれつき仕事が嫌いだから、強制・命令・処罰によらなければ企業目標達成のために充分な力を発揮しないという仮説です。
Y理論とは、人間は自分が立てた目標のために自分を鞭打って働く本性を持つことから、統制したり脅かしたりすることは、企業目標の達成手段とはなりえないとする仮説です。
基本的に性悪説のX理論によるマネジメントよりも、性善説のY理論をとるべきだとしているようですが、X理論、Y理論は、どちらが正しいかという問題ではなく、信念の問題です。
私たちが人間を考える時、基本的に人間というのは働くのが嫌いでサボりがちなので、きちんと管理監督すべきだというネガティブなX理論が間違っていて、人間は自己実現を目指して自発的に働くものだというポジティブな見方が正しいということをいっているわけではありません。
組織というのは基本的に似たもの同士が集まります。
もしX理論のような見方をする人達が集まった組織だったら、その場においてはX理論が適切な見方であり、X理論に基づく管理が適切となる場合があります。
またその逆もしかりです。
つまり、どのようなものの見方をする人が集まっているかによって、適切なマネジメント理論が決まってくるわけです。
双方の立場は相対的関係にあるのではなく、状況によって使い分けが必要です。
(タマ美ちゃん)